DARK STAR/H・R・ギーガーの世界

  • DARK STAR/H・R・ギーガーの世界

    日活

    2014年|スイス

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    監督からのメッセージすべてのはじまり私がザンドラ・ベレッタに偶然出会ったのは2011年8月、友人たちを訪ねた時だった。ほんの少し言葉を交わしただけで、私たちはふたりともスイスのフランス語圏の出身であることがわかった。それで、フランス語で会話を続けた。これがきっかけとなり、私たちはお互いに特別な親しみを感じるようになった。間もなく私はザンドラ・ベレッタが数年間H・R・ギーガーのパートナーだったことを知った。H・R・ギーガーですって!? その名前は私の中に深く埋もれていたイメージを蘇らせた。エマーソン、レイク&パーマーのアルバム『恐怖の頭脳改革』のジャケットを手にしたことは私にもあった。映画『エイリアン』はSFというジャンルに対する私の認識を永久に変え、それからというもの、私の最も好きな映画となっていた。『Birth Machine』や『Li I』といった作品は、私の青春時代のイメージの一片だ。それらはレコード店や友人たちのアパートにポスターとして壁に貼ってあった。ザンドラ・ベレッタと話をした時、そうしたすべてのH・R・ギーガーのアートとの「出会い」の思い出が込み上げてきた。初対面の夜がまだ終わらないうちに、私たちはすでに映画を作ることについて話し合っていた。それはごく自然のような感じがした。ほどなく私はH・R・ギーガー本人に会った。H・R・ギーガーの映画を作りたいという私の思いを確固たるものにしたのは、彼との最初の出会いだった。彼の家に足を踏み入れた瞬間、私は完全に圧倒された。ジャーナリストであり映画製作者である私はそれまでいろんな家やアパートを見ていたが、これほど風変わりなものは初めてだった。それはまるで別世界だった。暗くて怪しいH・R・ギーガーのアート作品のひとつに入り込んだかのようだった。私は『Harkonnen Capo Chair』(未製作に終わった映画アレハンドロ・ホドロフスキーの『Dune』用にデザインされた椅子)に座り、ギーガーのイメージ、ギーガーのフィギュア、ギーガーのオブジェクトにとり囲まれた。信じられないほどの細部へのこだわりを見逃したくないあまり、まばたきすることさえ惜しんだ。奇妙な形をした物や萎縮した頭部と頭蓋骨のそばにいながら、私は完全に落ち着いていた。それは間違いなくこの家の主人のせいだった。H・R・ギーガーは親しみ易く礼儀正しい、温厚な人物だった。はじめのうち私は、このアーティストから彼のアートを想像できなかったし、彼のアートから彼を想像することもできなかった。だが、私の「暗い性格のとっつきにくいアーティスト」という彼に対するイメージは、彼がアップルパイとコーヒーをすすめてくれ、天気についてお喋りを始めた途端に吹き飛んでしまった。私の予想は大きく外れた。逆にとても楽しくて、びっくりしたくらいだ。その時までに私の頭の中では、H・R・ギーガーについての映画はすでに形を成そうとしていた。すっかり魅了された私に、すぐに一千もの疑問がわいてきた。どうすればこんな生き方ができるのだろう? なぜこんな風に生きたいと思うのだろう? どんな経歴を持ったどんな人がこのような生活をしたがるのだろう? 彼の周りにいるのはどんな人たち? 家族、生い立ちは? 訪問のあと、すぐに私は調査に取り掛かった。以来、私はギーガーを何度も訪ねた。私にドアを開いてくれたザンドラ・ベレッタは素晴らしく、彼女が私とギーガー家との信頼関係の土台を築く手伝いをしてくれた。私がH・R・ギーガーとした議論、私が会った彼の周りにいる人たち、私が発見したアート作品――そのひとつひとつが、この映画を作るという私の決意を強くした。ベリンダ・サリン

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      本編

      1時間39分

      視聴期間:3日540円〜